プロポーザルとは?入札との違いと提案書の書き方を徹底解説
プロポーザル2026年4月2日

プロポーザルとは?入札との違いと提案書の書き方を徹底解説

「プロポーザルで失注した後、審査講評を読んで初めて分かった——我々は評価基準を正確に読めていなかった」。公共案件に初めて参加した会社の担当者から、よく聞く話です。民間提案では「なぜ負けたか分からない」のが普通ですが、プロポーザルは違います。評価基準が点数化されて事前に公示されているので、何が審査されるかは最初から分かっている。これを活かせれば、初参加の会社でも十分に戦えます。

プロポーザルの定義——「企画力で競う」入札方式

プロポーザル(企画競争)とは、発注機関が業務内容・評価基準・スケジュールを記載した「提案依頼書(RFP)」を公開し、複数の事業者から企画提案を募る調達方式です。国土交通省の業務発注改善ガイドラインでは、「業務の性格上、価格以外の要素(技術・企画力・実績)を重視すべき案件に適用する」と定義されています。

広告・PR・イベント・調査・映像制作——こうした「同じ費用でも質に大差が出る業務」には、プロポーザルが使われます。価格競争ではなく、「どんな提案ができるか」で選ばれる。これがプロポーザルの本質です。

一般競争入札との違い——何が評価されるか

同じ「公共入札」でも、一般競争入札とプロポーザルはほぼ別物です。混同すると準備の方向性が全くずれてしまいます。

この表の「匿名審査」の行に注目してください。

比較軸

一般競争入札

プロポーザル(企画競争)

選考の軸

最低価格

企画・実績・体制・価格の総合点

評価基準

非公開(価格のみ)

配点表として事前公示

提出物

入札書(価格)

提案書+見積書(+プレゼン)

匿名審査

基本なし

正本(社名あり)+副本(社名なし)が一般的

適した業務

清掃・物品購入など定型業務

広告・PR・イベント・調査など企画性の高い業務

中小企業の勝算

大手との差別化が難しい

アイデアと実績次第で十分勝負できる

要するに、プロポーザルでは「どの会社か」より「どんな提案か」が問われます。副本(社名を伏せた提案書)で純粋に企画力が評価される仕組みが多くの案件で採用されています。

RFPとプロポーザルの関係

RFP(Request for Proposal:提案依頼書)は、プロポーザルの「問題文」です。発注機関が「こういう背景があって、こういう成果が欲しい」と書いたドキュメントで、提案書はそれへの「回答」です。

RFPには必ず読むべき3つのポイントがあります。①業務概要(何を達成したいか)、②評価基準(何が何点か)、③禁止事項(これをやったら失格)。特に評価基準の配点表は、提案書の章立てを決める設計図です。配点が高い項目に紙面を多く割くのが鉄則です。

提案書の典型的な7章構成

RFPが異なっても、プロポーザルの提案書は概ね以下の構成に沿います。章の順序や名称は案件によって異なりますが、盛り込むべき内容はほぼ共通です。

この7章が評価シートの各項目に対応します。

内容

審査での役割

第1章 業務理解

発注背景・課題の整理、自社の解釈

「分かっている会社か」を示す

第2章 業務方針・基本コンセプト

提案の核となるアイデアと方向性

最も差がつく部分

第3章 実施計画

スケジュール・工程表・手法の詳細

実現可能性の証明

第4章 推進体制

チーム編成・役割分担・責任者の実績

「この人たちに任せられるか」

第5章 類似業務実績

過去案件の概要・規模・成果(定量)

信頼性の根拠

第6章 業務管理・リスク対応

品質管理・情報セキュリティ・緊急時対応

安心感の担保

第7章 見積書

費用内訳(人件費・外注費・経費)

価格点の根拠

意外と見落としやすいのが第1章です。業務理解が浅いと、どれだけ華やかな提案をしても審査委員には響きません。まずRFPを徹底的に読み込み、発注機関が「本当に解決したい問題」を把握することから始めてください。

審査委員会の評価プロセス

審査は通常、発注機関の担当者2〜3名と外部有識者1〜3名で構成された審査委員会が行います。副本(社名なし)を用いた匿名審査が標準的で、各委員が独立して採点した後、合計点で順位を決めます。

プレゼンを行う場合は、担当予定者が直接質疑に答える場面もあります。提案書の内容を暗記するより「なぜこの手法を選んだか」を自分の言葉で語れるかどうかが重要です。

よくある失敗——提案書が落ちる理由

・RFPの禁止事項(ページ数超過・フォントサイズ違反等)を守らず形式審査で失格
・評価基準の配点を見ずに、書きやすい章に偏った構成にしてしまう
・実績の記載が定性的すぎて、審査委員が規模感を把握できない(「大規模プロモーションを実施」ではなく「予算●千万円・到達数●万人」と書く)
・提案書の社名を副本にも誤って記載してしまい、匿名審査の要件を満たせない
・見積書の内訳が粗く、積算根拠が伝わらない

参加資格についての補足

プロポーザルへの参加に必要なのは、入札参加資格の登録のみです。広告業・PR業の国家資格や業界団体の認定証は一切不要です。入札参加資格は行政機関への登録手続きであり、費用もかかりません。この登録さえ済んでいれば、今持っているスキルとチームで応募できます。

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